4.「素顔の虫たち」をご覧下さい。
1-5 温暖化の影響で北へ分布を広げている
「クロコノマチョウ」
1970年頃は、静岡県の大井川あたりが北限だった。1990年に突然、神奈川県小田原市から平塚市にかけての湘南海岸沿いで大量に発生した。
以来北上を開始して20年以上が経過した現在、長野県南部・群馬県・栃木県・茨城県に分布を広げている。
「ツマグロヒョウモン」
本州中西部以西に分布していたが、1990年後半から北上を始めた。
幼虫の食草はスミレの仲間なので、庭や公園のパンジーも食草になる。気温の上昇にともなって、都市部を伝わって北に広がって行った。
25年以上をかけて関東一円から長野県・新潟県・山形県・岩手県と北上している。
「ナガサキアゲハ」
2000年の夏、静岡県から神奈川県の太平洋岸で相次いで発見された。元々は紀伊半島以南・四国・九州の南部から南西諸島に分布していた。
幼虫はミカン科の葉を食べるので、気温の上昇にともなってミカン畑が多い太平洋沿いを北に向かい始めた。現在は福島県あたりの太平洋側から富山県・新潟県と分布を拡大している。
(温暖化の指標種になっている)